【アップデート】AWS IoT SiteWise Edge が Siemens Industrial Edge Marketplace で利用可能になりました(プレビュー)
PLC(Programmable Logic Controller) の世界シェア No.1 であるシーメンス社は生産機械と製造現場のためのエッジコンピューティングソシューション「Industrial Edge」を展開しています。
今回のリリースでは「Industrial Edge」のエッジデバイスに AWS IoT SiteWise Edge を導入することができるようになりました。
これまでは SiteWise Edge を利用する場合は、要件にあったコンピューターデバイスを別途自前で用意する必要がありましたが、既に「Industrial Edge」のデバイスを利用している場合は、新たに用意することなく SiteWise Edge が利用できるようになりました。
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利用時の流れ
手元に「Industrial Edge」のデバイスが無いので、導入までの大まかな流れをドキュメントベースで追ってみました。対象のドキュメントは下記になります。
- SiteWise ゲートウェイの作成時に「Deployment type」から「Siemens Industrial Edge device」を選択して作成
- ゲートウェイ作成の最後に「設定ファイル」を生成してダウンロード
- この「設定ファイル」は、Siemens Industrial Edge デバイス上で SiteWise Edge を構成するために使用されます。
- Siemens Industrial Edge デバイスが AWS と通信するための資格情報が含まれています。
- Siemens Industrial Edge Marketplace から AWS IoT SiteWise Edge アプリケーションをダウンロード
- ダウンロードした SiteWise Edge アプリケーションを Siemens Industrial Edge Management (IEM) ポータルを使用してインストール
- Siemens Industrial Edge Management (IEM) ポータルで Siemens Industrial Edge デバイスにアクセス
- AWS IoT SiteWise Edge ゲートウェイをインストールするデバイスに「設定ファイル」をアップロード
利用の前提条件
今回の機能を利用するにはいくつか事前に用意しておくものがあります。
- シーメンスの Digital Exchange Platform アカウント
- https://www.dex.siemens.com/ にてアカウントを作成できます。
- Siemens Industrial Edge Hub (iehub) アカウント
- Siemens Industrial Edge Management (IEM) インスタンス
- Siemens Industrial Edge Device (IED) または Siemens Industrial Edge 仮想デバイス (IEvD) のいずれか
- 仮想デバイスは ESXi または vSphere 上で実行できるようですが、こちらも環境がないので今回は試していません。
- Siemens Industrial Edge デバイス導入ターゲットへのアクセス
最後の「Siemens Industrial Edge デバイス導入ターゲットへのアクセス」ですが、AWS IoT SiteWise のマネジメントコンソールからアクセスをリクエストすることができます。
AWS IoT SiteWise のマネジメントコンソールの上部に次のような表示が出ているので、「Request access」をクリックして申請します。あとは数日待てば何らかの案内が来るようです。
Siemens Industrial Edge Marketplace
今回のリリースについては、シーメンス側でもプレスリリースが出ています。
このプレスリリースには、Siemens Industrial Edge Marketplace に登録されている AWS IoT SiteWise Edge のソリューションへのリンクも公開されています。
「Digital Exchange Platform」のマーケットプレイスの画面から「Build your solution」を選択すると他に利用可能なソリューションを一覧で確認できるようです。
今回のソリューションを利用するためには、以下の2つが必要になります。「Industrial Edge Hub Access」は無料ですが、「Industrial Edge Management License」は年間のサブスクリプション料金の支払いが必要です。(3ヶ月の無料期間があるようです)
最後に
今回は、具体的に試すことはできませんでしたが、アップデートの概要とその流れをご紹介しました。
シーメンスの対象機器をご利用の方は、今後の参考にしていただければと幸いです。
以上です。